「みんな、ちょっと会議室に集まってくれ。
審査基準が変わったので説明する」
そんな時。
伊東課長の召集がかかり、課の連中は揃って会議室へと向かった。
――「……なので、ここが前回とは異なる事になる。
……誰か意見のある人はいるか」
会議室で伊東課長の話を聞いていた。
「………おい。沢森。
……どうした?」
伊東課長の言葉に皆が一斉に千歳を見た。
………?!
……千歳は涙をポタポタと流して、泣いていた。
「沢森?…具合でも悪いのか」
「……う…、う…っ…」
訊ねられて彼女は更に涙を流す。
………千歳…?
俺はガタッと立ち上がると、課長に告げた。
「…俺が医務室へ連れて行きます」
皆が今度は俺に注目する。
「…お?……おお。
じゃあ……頼む」

