ケモノ女が愛するオトコ〜草食男子の扱い方〜



――それから三日間。
千歳と俺は口を聞かなかった。

彼女とこんなに長い間話さなかったのは久しぶりだ。
まるで彼女に憧れていただけのあの頃に戻ったようだ。

気にはなってはいたけれど、敢えて俺から話しかけたりはしなかった。

怒っている彼女に何を言っても今はうるさく思われるだけだろう。


ましてやこれからは資料のまとめや荷造りで時間を取られる。
出発までに何とか話せたらいいのだけれど……。

そんな事を思いながら、日々の業務を淡々とこなしていた。