――「藤崎くん。 ……札幌支社だ。予定は二週間後。 ここでのノウハウを明確に伝えて来てくれ。 誰にでも出来る事じゃない。 普段から丁寧な仕事ぶりの君が一番の適役だ。 頼んだぞ」 今日は珍しく鬼の伊東課長が優しい声で俺を呼んだ。 しかし。……札幌…。 千歳は何と言うだろう。 ……きっと怒ってこう言うだろう。 『信じられない!引き受けたの?! 何でも引き受けるな、ってあれほど言ったでしょ?!』 「はあ……」 俺は深いため息をついてデスクに戻った。