昨日あったこと。探偵・蛇波神ツバサと会ったこと。

謎の怪盗、山田十字郎。

そいつに殺される危険があること。

それをみんな、話しました。

「山田十字郎……一体何者なんだ……」

はいはい。本当に何者なんでしょうね。

ルーノの意見には何も期待してませんわ。

「私、その探偵さん……蛇波神さんのことも

気になるよっ!どうしてわざわざ

怪盗のあーちゃんにそんなアドバイスしたんだろうね?」

「んー……そのヘビナミカミさん、……

ロリコンなんじゃない?」

……ロリコン?

「……確か……私、その蛇波神さんが、

女性だってこと言いましたわよね?」

「いやいやいやいやっ。……女のヒトでも、

小さな女の子ばかり好きになるヒトいるらしーよ。

他人を好きになるって、そういうコトだと思うなー」

「……うん……そういうコトだよね……

いけないことだってわかっているとか、

おかしいって思ってるとか、

……そんなことは関係なくて、

ただ胸が、一度きゅんってしたら、

自分じゃもう、止められないの……」

……そういうコトなのかしら。……私にも、

心当たりがなくもないですが……

……困りましたわね。

「……それは大変ですね。しばらく、

怪盗としての活動はやめておいた方が……」

それって……蛇波神さん?山田?どっちにしても……

読くんのアドバイスはもっともですわね……

「……って、頌歌さまがやめるはずないですよね……」

「……いえ。しばらくやめましょう。

怪盗としての活動は」

「え?あーちゃん、怪盗やめるの?……」

「いいえ。ちょっとお休みするだけですわ」

「……そっか。あ……でも、その間、……

みんなで集まること……少なくなるね……」

マナの寂しそうな顔。……ああ、とても……

可愛いですわ……でも、いつまでも……

寂しがらせててはいけませんわ。