陏の真剣な顔。

なかなか見れないから、新鮮だな…

「…侑也の事好きになって…それから、何があった?」


「っ!?え!?い、いきなりな、なに??べっ別になにもないよー!!!」

なんで分かるの?
あたし、そんなに顔を出してる?

でも、何かあるとか普通わかんないでしょ!


「何年あんたの友達やってると思ってんの!素直に話しなさい。」

うわ…なんか…陏顔赤い…

改めて”友達”って言うと照れるよね……。


「……あのね……」


あたしは全て話した。

陏はあたしが侑也様のメイドって事知ってるから、話しやすかった。










「ふーん……、侑也殴ってくるね」

「ダメダメ!よせっ」

怖いです!陏

「枝梨を泣かすなんて…でも……」

「でも…?」

「………。応援してあげな、ほら…」

「え?」

『1500の人、準備お願いします』

あ…次なんだ侑也様の競技。

「き……きっと…あたしなんかに応援されても…気持ち悪いだけだよ…」

あたしは苦笑いをして言った。

「…枝梨。あんた、逃げてんじゃん。」

「…っ」

何も言えない。

だって、向き合っちゃ、ダメなんだもん。
逃げなきゃ……






「…あたし、今の枝梨、…………………嫌い。」







………ズキン…………