「……」

「枝梨ー!怪我痛い?あんなに泣いてたから、そうとう痛いよね…」

「あぎゃぁー!しー!静かにっ」

言わないでよ!

あたしが泣いてたの侑也様にばれちゃうじゃん!


チラッと侑也様を見た。















―ズキン―






そんな顔…しないで。




悲しいって、言うより、悪かったって言う辛そうな顔。

目は合わなかった。


侑也様が背けてるから。


聞こえてたんだ…


「?……枝梨?…なんて顔してんの…」

陏は手鏡をあたしに向けた。

ほんと…ひどい顔…。

あたしまで辛い顔してどおすんの…。


「……枝梨ちょっとあっちに行かない?」

「え?うん。」