―パタン― 侑也が居なくなった部屋。 「いただかれました…」 あたしは一人、呟いた。 「体育大会当日!」 「なに、叫んでんだよ」 ギャッ 鏡の前、体育着でポーズをして、叫んでた。 あたしの種目は、パン食い競争。 侑也様は1500を走る。 がんばれ、あたし。 「行くぞアホ。」 「え?もうですか?」 「体育体育実行委員だろ…準備があるから……はぁ…お前、ぼけてる…」 …ため息に”ぼけてる”発言。 知らなかったんだもん、準備なんて…。 あたしと侑也はお城を出て歩き出した。