「ここ?」
目の前には、巨大な門。
「そ、こっちだ。」
家・・・というより、宮殿のなかには大きなシャンデリアがいくつもあり、キラキラ輝いている。
「いくらするんだろ・・・」
「おい。入るぞ」
立ち止ったピンクのドアを開いた。
「おい。姫菜?」
天蓋付きベットにテレビ。しかもソファー、奥にはまだ扉がある。
「姫菜?」
部屋を見渡す限り、誰もいない。
「姫菜さんって?」
「ああ、姫菜は俺の双子の妹で、今回のバイトだ。」
「バイト?」
透き通るような綺麗な声に惹かれて振り向くと、長い、綺麗な髪の女の子が薄いワンピースを着て出てきた。
「今度はその子が私の相手をするの?」
「えと・・・」
「まあ、よろしくね?姫菜よ」
すっと白い手を伸ばす。
「あ、よろし・・・」
ギュウ・・・・
なんか、冷たい。というより、寂しい・・・
それから、私はなにも知らないまま1週間がたった。