あれから何日も経っているのに奈々の姿が頭から離れなかった。


でももうこのままずるずる中途半端なままにしておくのは嫌だった。


奈々だって俺みたいに若くないんだし。
可愛いし俺以外にいい男も見つけられるだろ。
はっきりしよう。


俺は奈々に別れを告げようと思っていた。
自然消滅は嫌だったから。
はっきりラインを引いておきたかった。



俺はそんな思いを胸に保健室へ向かった。




保健室の前まで来るとかすかにドアの向こうからすすり泣く声が聞こえた。