奈々は聞きたくないのか、耳を塞いでいた。

「えりか・・・出てきて。」
俺がそう言うと、えりかはゆっくりクローゼットの中から姿あらわした。
もちろん、裸のままで。


奈々はえりかを見ると、全てを悟ったかのようにますます激しく泣き出した。



「えりか、これ着てあっち行ってろ。」
俺はそう言うと自分のTシャツを投げた。








えりかが出て行くと部屋は急に静まり返り、奈々のすすり泣く声だけが響いていた。





「あのな・・・。」


俺は奈々に話す決心をした。