「これって何が・・・?」

そう言って俺は奈々の視線の先にあるものを見た。
そこには・・・・えりかの靴があった。

見るからに女物の靴で、奈々が言っている意味がわかった。



「今・・・家の中にいるの?あたし以外の女の人が!」
そう言うと奈々は涙を流した。




「ああ・・・。」
もう隠しきれないと思い、俺は素直に答えた。
「嘘・・・・。」


その言葉を聞いた途端奈々は激しく泣き出した。
「嘘っ・・・いつもみたいに意地悪してるだけなんでしょ・・・?ねえ・・・意地悪してるだけだって言ってよっ・・・!!!」



奈々は泣きじゃくりながら俺にしがみついた。




「今から・・・ちゃんと本当のこと話すから・・・聞いて。」

俺は奈々をそっと離した。