俺が着替えて戻ってくると、奈々は深刻な顔をして一点を見つめていた。

「・・・どうした?」
俺が聞くと奈々は悲しそうに聞いた。



「加藤くんって・・・タバコ吸うんだっけ・・・??」

突然おかしな質問をされ俺は拍子抜けした。


「は?俺がタバコ吸わねーことくらい知ってるだろ?」
「じゃあ・・・これ何?」

奈々は俺の顔を見ようともせず、ずっと何かを見つめている。
その視線の先を見ると・・・タバコの吸殻と灰皿があった。


「!?!」


・・・もしかしてえりかが・・!?


「あ・・昨日連れが家来ててさ・・・。」
俺は嘘をついた。

「そうなんだ・・・。」


悲しそうな奈々の表情を見ると胸が痛くなった。