「ありがと。あたし加藤くんの前だったら素直になれる気がするんだ。」
そう言うとあいつは微笑んだ。


「あっそ。」
俺は照れかくしでそっけなく言った。



「好き・・・なんだよ?」
「は・・!?」


突然の告白に俺は戸惑った。

「お前何言ってんの!?」


「だって加藤くんが言ったんじゃん。正しいとか正しくないとか関係ないって。」





完全に俺の負けだった。
俺は付き合ったその日に奈々を抱いた。


付き合うまでは向こうが俺をからかってきてたのに、付き合ってからというもの逆の立場になっている。



こうして俺達の秘密の関係は始まったのだ。