「お前なんで平山と一緒に帰ったりしてたんだよ!?」
俺がそう聞くと奈々はしょげて答えた。

「あのね・・・ちょうど平山先生と話してるときに加藤くんから電話かかってきたの。その画面に加藤有士って表示されてるの見られちゃって・・・。教師と生徒が連絡とってることなんて言えないから、困ってたら平山先生が加藤くんにつきまとわれてるって勘違いしちゃったみたいで・・・。」


「あの野郎・・・!!それで呼び出しやがったのか・・・!」
俺はまた腹が立ってきた。


「それで、危ないから送って行くって言われたり・・・よく一緒にいるようになったの。まさかそれが噂になるなんて思いもしなくて・・・それでだんだん平山先生もつきまとうようになってきて困ってたの。そしたら・・・こんなことに・・・・。」


奈々は思い出したのかまた涙目になっていた。


「泣くなって。ブス。」
俺は奈々の頭を軽く叩くとさっさと教室を出た。





まあよかった・・・・浮気してたわけじゃないんだし。




俺は内心ホッとして教室に戻っていった。



「ったく・・・可愛いやつ。」


俺はそっとつぶやいていた。