前田だった。
しかもちゃっかり下の名前で呼んでるし・・・。


「何?」

こんなところまで追っかけてくるなんて・・・うっとおしい奴。
「探してたんだよおっ!!」
「・・・・。」


前田は俺の横に座った。
でも、前田が口を開く前に俺が話しかけた。

「今日、お前が俺のこと狙ってるって聞いた。理由も。」
「・・・。」
「別に俺じゃなくてもいーんだろ?」


俺は珍しく、優しい口調で聞いた。


なんでだろ・・・こいつの顔見たら怒る気力も失せたのかもしれない。





前田はしばらく黙っていたが、ゆっくり口を開いた。