「いつまで泣いてんだよ。ばか。」
「だって・・・加藤くんがそんなに考えてくれてるなんて・・・思わなかったから・・・っ・・・。」

奈々は顔をぐしゃぐしゃにして泣いている。


「そんなに泣いてっと顔がぶすになるぞ。」
俺は意地悪にそう言った。
すると奈々は笑い出した。



「もーパパ！！そーゆーこと言わないのっ！」
そう言うと泣き笑いしながら俺の頬をつねった。
「痛ってえ！！なんだよパパって！！！」
「もうパパなんだからお酒やめてよー。」
「けっ・・・！！」



こんな普通の会話が凄く愛しく感じた。



「ねえ・・・もう１回だけでいいから好きって言って？？」
奈々はまた可愛くおねだりした。


・・・そんな恥ずかしいこと今更できるわけねえよ！！！



俺は奈々の耳元でそっと囁いた。




「ばか。」




照れ隠しのつもり。