「有士!!有士!!!!!」

誰かの呼ぶ声で俺は目を覚ました。
ゆっくり目を開けると、武が俺を覗き込んでいた。

「武・・・?なんでお前が・・・・!!」
「お前屋上で倒れてたんだよ。それで俺が屋上から保健室に連れてきたんだ。」
「・・・・!!」


屋上の入り口は俺しか知らないはずなのに・・・・。
こいつ・・・知ってたんだ・・・。


俺はそう思い、黙りこくっていた。


「お前嫌なことあったり、奈々先生とうまくいかないことがあったらいっつも屋上に逃げ込んでただろ。」



武の言葉に胸がズキッと痛んだ。
全て見透かされているみたいだ。



「そーやって好きな人から逃げてどうすんだよ。素直になれって・・・いっつも言ってることだろ?」




武の言葉に俺は腹が立って、今まで武に溜めていた思いが爆発した。
俺は思わず叫んでいた。