しばらく沈黙が続いた。 でもそれはちっとも 居心地が悪いものではなくて むしろ安心した。 「山下君…そろそろ離して…」 無理やり手をほどこうとするが 相手は年下でも男だ。 力は強くて、山下君は何も言わず さらに力を入れてきた。 さっきよりも山下君と体が密着する。 すると私はあることに気付いた。 「山下君の心臓、 私と同じ速さだ…」