ほんといい人だなぁ。 誰にでも優しくて、笑顔。 「どっかの誰かさんと違って。」 いやみっぽく小さな声で呟く。 だってほんと意味分かんないんだもん。 あんな冷めたやつにファンが居るなんて。 その瞬間 「誰のことだよ、先輩。」 真後ろから耳元で低い声がする。 「うひゃあ!や、山下君っ」 そこにはタオルを頭からかぶって ドリンクを飲む山下君。 「あれ…」 ドリンクケースを上下に振り ふたを開ける。