白緑蝶"vacances【続2】

空を見つめる香月さんは終始
ニコニコの笑顔。

空の耳元、真澄の声。

「ソラ
 
 なつかれてんじゃん」

「うるせぇ」

「ソラさん?」

「ああ、どうぞ」

「よかったぁ

 それでは、知人に挨拶を
 済ませたらすぐにこちら
 へ伺います

 さあ、行こうか、タマラ」

香月とタマラは、この場を去り
奥へと入って行った。

席を立ちお手洗いへ向う、真澄

黙ったまま、お酒を飲むテオに
空はある事を聞く。

「なあ、テオ
 
 聞くつもりはなかったが
 彼女、タマラと過去に何か 
 あったのか?
 
 俺達が借りてるあの部屋は
 彼女の部屋」

「ああ、そうだよ
 
 彼女の我儘を聞き入れて
 彼女の為に改装したんだ」