白緑蝶"vacances【続2】

その時、私用の携帯電話が鳴り
響いた。

「もしもし?」

「ひわ、着いたか?」

「ううん、まだ
 もう少ししたら着くよ」

「そっか」

「ソラ、あのね・・・」

今すぐ帰って来てほしい・・・
そう伝えそうになった時、真澄
の声が聞こえた。

「ソラ、ちょっと貸せ

 もしもし、ヒワ
 俺、マスミだけど」

「知ってる、わかるよ」

「今夜は、ソラは帰さない
 何てな・・・」

「バカなこと言ってんなよ

 マスミのやつ、相当飲んで
 出来上がってる

 ひわ、今日は遅くなるかも
 しれない、先寝てろよ」