白緑蝶"vacances【続2】

俯いたままの私の頭をぽんぽん
と優しく叩く、ソラ。

「俺様が振ってやったのにぃ

 何、おまえ、見てないの?」

「ごめん
 
 ごめんなさい」

「わかったなら、もういい

 俺も怒鳴ってわるかった
 
 ほらっ、泳ごう」

「うん、ソラ
 
 本当に、ごめんね」

ソラが、タマラさんといる所を
見たくなかったからなのか私は
無意識にソラを見ないようにし
てたんだ。

マリブの海に消えたソラの姿を
探さなかった・・・

「はあ~」

「ため息ついてんなよ」

「ごめ・・・」

「謝るな」

私の浮き輪にソラは腕を置き
私達は向かい合うの。

私は、ソラの肩に腕を回した

「ソラ、ごめんなさい」

「もういいって」

密着する二人の体。

漂う海の中で

私はソラに抱きしめられている