白緑蝶"vacances【続2】

「キャー

 つめたい~」

私の体に落ちる水滴は、ソラが
ラッシュガードを脱いで、ぞう
きんみたいに丸めて、私の頭上
で思いっきり力を込めて絞った
から落ちる。

「何してる?」

怒ってるソラの表情と声。

「何って?
 
 ソラだって、何するの
 冷たいじゃない」

「いいから来い」

ソラは、ラッシュガードを砂浜
に投げ捨て、海の方へと私の手
を引く。

「来いってどこに?

 海は、浮き輪がなきゃ」

ソラは立ち止まる。

「じゃあ、今すぐ取ってこい
 早くしろ」

私は砂浜を走って浮き輪を取る

そうだ

ラッシュパーカー着たい。

私は浮き輪と上着を手に持って
ソラの元へ行く。