白緑蝶"vacances【続2】

「モモ、そんな・・・」

「いえ、そうですね
 
 モモエさんの言うとおりです
 
 ここは、ビシッと言います」

香月さんは、決心した両手を
ギュッと強く握り締めた。

「カツキさん、がんばって」

「はい、こんな話をして
 お恥ずかしい限りです」

「恥ずかしくなんてないですよ
 
 相談ならいつでもどうぞ」

私の言葉に香月さんはにっこり
と微笑んだ。

「ありがとう」

その後も私達は海には入らずに

波打ち際ギリギリで遊ぶ子供達
を見つめながら色端会議とでも
言いましょうか、いろんな話を
して過ごしていた。

香月さんは何でもよく知ってい
るし、私達を飽きさせないよう
に友達の面白い話などを話して
聞かせてくれて、とても楽しい
気分にさせてくれた。

私は、夢中で香月さんの話を
聞いていて、ソラが戻ってきた
ことに全く気づけないでいた。