白緑蝶"vacances【続2】

「スタイルなんていづれ崩れる
 わよ
 
 年取れば、皆、同じ
 おばあちゃん

 でも彼女、いったい何考えて
 るんだろうね
 
 結婚してるくせに旦那を放っ
 ておいて他所の男にフラフラ
 フラフラ

 あっ、噂をすれば旦那様の姿
 ・・・」

私達の姿を見つけて、彼、香月
さんが現れた。

「あっ、君達は?
 
 あのすみませんが・・・」

「奥様でしたら、あそこに
 いらっしゃいますよ」

百枝はそう言って、タマラさん
の方を指差した。

「そうですか、よかったぁ」

ほっとしたのか、彼はその場に
しゃがみこんだ。

「あそこまで行く気力が今の私
 には残っていませんよ
 
 どうしたものでしょう」

香月さんが手に持っているのは
彼女の上着。