白緑蝶"vacances【続2】

「何だか買い物、もういいね
 これだけ買って行こうか?」

「うん、そうだね

 そうしよう」

三人で一緒にその場を離れよう
としたその時、一人の男性が
百枝の腕を掴んだ。

「Please do not go!」

Please・・・

その言葉に、百枝は立ち止まり
彼のことを見た。

そこへ、大きな声で現れたのは
真澄とヤマト。

「まだですかぁ?

 いつまで見てる気・・・」

「ママ、トイレに・・・」

男性の手は、百枝の腕を強く握
り締めたまま。

真澄は、状況を見て百枝の肩に
腕を回した。

その行動に、真澄を百枝の主人
か、恋人なのだと思った男性は
百枝から手を放した。