白緑蝶＂vacances【続2】

「だったら、ほらっ
　ソラさんと並んで歩けば？」

ソラの方を見ると真澄と何やら
楽しげに笑ってる。

「いいの
　
　マスミと楽しそうだし・・」

「そう

　彼女、タマラだっけ？

　彼女もテオさんみたいに
　日本語上手だったわね？
　
　彼女、見るからに
　ハーフじゃないわよね
　クフォーター？」

「ううん、彼女は違うみたい

　テオさんのさっきの話では
　彼女、タマラさんはテオさん
　のお父さんの親友のお嬢さん
　で、テオさんが日本に住む前
　から、彼のお母さんに日本語
　を習っていたらしいよ」

「ふうん
　そうなんだ、どおりで上手

　ご主人も日本の人だったよね

　彼女、日本が好きなのかしら
　・・・？

　違うはね、彼女が好きなのは
　テオさん・・・」

百枝が思ってる事は、私と同じ

「モモ
　
　あなたもそう思った？」

「彼女の、あの態度を見てれば
　みんな、わかるわよ

　テオさんも気づいてるんじゃ
　ないかしら？」