白緑蝶"vacances【続2】

その涙を、手の甲で拭いながら
百枝は言うの。

「あー、やめたやめた
 
 ヒワに、嫉妬するだなんて
 バカげてる

 こんな私、私じゃない
 
 私にとって、恋愛なんて
 所詮はお遊びでしかない

 どうでもいい
 
 本気の恋なんて私には
 いらない」

「モモちゃん、話そう・・・」

真澄の声、今の百枝には
届かない。

「話すことなんて何もない

 旅先で、ちょっと気分が 
 ふらついただけ

 貴方のことなんて何とも
 思ってない

 私、もう帰るわ

 ヤマト、帰りま(しょう)・・・」

ヤマトの手を握り締める、百枝
の言葉を遮るのはソラの声。

「待てよ、嫉妬
 大いに結構なんじゃねえの」

「ソラ?」