白緑蝶"vacances【続2】

ソラの頬に翳す、私の手。

「ああ、大丈夫だ

 それより、寒くねえ?」

「今ね、話してたところだよ」

「何?」

会話に湊さんが入ってくる。

「温度差があるって話」

「ああ、そうなの」

湊さんはソラの顔をまじまじ
見つめてる。

「それより、ソラ
 何か、おまえ血色が・・・

 ああ、唇、口紅ついてる

 仲がよろしいことで」

そう言って、湊さんは私を
見つめて微笑んだ。

ああ、さっきのキスで私の
口紅がソラに移った・・・?

ソラが唇を拭うと手の甲が
赤くなってる。

私は自分の唇に触れてみた。

指先、グロスが少し付くだけ

赤い口紅は私じゃない。