白緑蝶"vacances【続2】

貴方は、そのネックレスを
その手に持つと、わざと
スルスルスル~と落としそう
に持つ。

私は、慌てて両手で受け皿を
作ってネックレスが床に落ち
ないようにキャッチしようと
した。
 
「ちょっと、ソラ

 もう、聞いてる?
 
 大切にしてって言った
 ・・・」

ソラの低い声が聞こえる・・・

「うるせえよ

 聞こえない

 そんなに、これが大事?

 カツキに買って貰ったから?

 これも、その髪飾りも
 その服も

 今日のおまえ、全部

 あいつ、好み?」

ソラが私を見つめる

冷酷な視線・・・

王子様が、悪魔に変貌?

「ソラ、どうしちゃったの?
 急に怒ったりして・・・
 
 あっ、わたしのせい?」

『丁寧に扱ってよね』