「ゆらは?」

「モモちゃんのお部屋に
 お邪魔中、迎えに行く?」

「うん」

あれ、あれれ?

「ちょっと待って」

私の視線の先に、おかしいなと
思える光景が映る。

「ねえ、ソラ?」

「うん、何?」

「あそこ・・・」

私が指差したクローゼットの奥
には、数着の女性物の洋服に
カーディガンなどの上着、帽子
に、ロゴの付いたブランドの鞄

そして、お洒落な靴が数足
置かれてある。

「女?」

「だよね、どれも
 女性ものだと思うよ

 この化粧水とかもテオさんの
 物じゃないのかな?」

「ああ、あいつは女装は
 しないだろう

 でも、女が好む部屋の
 デザインだな

 どれもこれも」