着替えを済ませ、慌てて部屋を
出て行こうとする空にタマラは
問う。

「正直に話すの、あの可愛らし
 く幼い奥様に?」

「ああ」

「何も覚えてないのに
 いったい何を話すの?フフッ
 
 そうだ、ねえ、yulaって確か
 お嬢さんの名前よね?」

「だったら、何だ?」

「寝言で呼んでたわよ

 それじゃあ、Sky
 昨夜の貴方最高だったわ

 今夜、パーティーで
 待ってるわ」

タマラは手を振り、空は部屋を
出る。

ユラ・・・

ソラ、貴方は今、このドアの
向こう側にいる。

「ひわ
 
 このドアを開けてくれ
 二人で話そう」

ドアを挟んで聞こえてくる貴方
の声に、私は左右に顔を振って
答える。

「いや

 開けたくないし
 聞きたくない」