【短篇】君ともっと。

「…きっと、これからも、俺は咲を欲しいって思って…いたっ。」


咲は俺の頬をパチンと手で挟んだ。


「何、言うてるんや?どうせ、またウチに言わす気ィなんやろ?…十馬が…ほ、欲しいって。」


俺は目をぱちくりさせる。


「…へへっ。うんっ!たぶん、そう。だって、言って欲しいもん。」


俺は、笑った。


「やのに、怖がってなんかおれんわ。せやろ??」


咲は、そう言って俺の顔を挟んだまま引き寄せ触れるだけのキスをした。

「…っ咲。」


「ふふん。
顔、あこぉなった。」


咲は誇らしげに笑った。

俺は、もう一度咲にキスをした。


「…大好きだよ。」



fin.