Dead line−死線−


 優香の背中が見えなくなった…

「戻るか…」

楓は一人つぶやいた

その時だった──

近くに通っている大通りの交差点に黒い線が…

『なんだろ…あの線…』

楓は疑問に思った…

信号は赤だった──

だがあと10秒もあれば青に変わるだろう…

横断歩道の信号が点滅しだした──

横断歩道の信号が赤になる──

車通りのなかった方の信号が青から黄色へ──

そして…

車が停止をしている方の信号が…

青に──

車は走り出した──

白い軽自動車だった…

そして…

白い軽自動車は黒い謎の線に触れた──

車が白いから黒い線に触れたのがよくわかった…

その時だった──

キキィー!!

甲高いブレーキ音と共に

ドーン!!

どこか爆発音にも似た衝突音が楓の耳を突いた

『まさかな…』

楓はすぐに消してしまった迷惑メールのことを思い出していた…

死線、死ぬ…

『そんなのあり得ない単なる偶然だ。ただの迷惑メールだ』

そうやって自分の頭の奥に迷惑メールのことを押しやった…

つもりだった…

もう一度あの交差点を見てみると…

謎の黒い線はもう消えて無くなっていた…