「連絡先…ですか?」
ゆっくりと振り向いたあたしは、怪訝な顔を向ける。
すると、専務も苦い表情をして睨んできた。
「おい、自惚れるなよ?突発的なトラブルがあった時とかに、お前の連絡先が分からないと困るだろ?だから、教えろって言ってるんだよ」
ああ、そういう事か。
「ったく、オレだって毎日忙しいんだよ。いちいち美月に、意味もなく連絡するかよ」
「すいません」
ホント、嫌みな言い方よね。
そこまで言わなくてもいいじゃない。
少しイライラしながらも、携帯を手に取り専務と番号交換をした。
「何かあれば、遠慮せず電話してこいよ?」
わざとらしい笑みを浮かべる専務に、
「しません!」
と言い切って部屋を出る。
たかが番号交換だけど、また一つ専務と繋がった気がするなぁ。
はぁ~。
ため息をつきながら、仕事を終えると自宅へ向かったのだった。

