いつから、あたしの落ち着く場所は、ここになったんだろう。
章人の側で、章人の家で、そして…。
「美月…」
きつく後ろから抱きしめられるこの感触。
もう、ここでなければダメだと改めて思ってしまう。
「お前って、意外とたくましいんだな?惚れ直したよ」
耳にかかる吐息と、色気のあるその声に、あたしの胸は高鳴る。
「本当?あたし、けっこう失礼な事を言っちゃったけど」
すると、章人は少し笑った。
「図星だから気にするな。多分、オヤジも同じ事を思ってる」
「社長も?ますます、ヤバイかも…」
「そんな事はないって。それより、二人きりなんだし、もっと楽しい事をしよう」
そう言って章人はあたしを振り向かせると、唇を重ねてきた。
あたしの思わず漏れる、ため息にも似た甘い声に反応する様に、章人のキスはどんどん強くなる。
「美月に、キスをしていいのはオレだけだ」
「章人…。あたしも…。章人だけにキスをして欲しい」
こんな事を言う自分が信じられないけれど、心から思う気持ちを口にした。
そんなあたしに、章人は愛おしそうにキスをする。
ゆったりと押し倒された後は、そのキスが体中に刻まれていく。
あたしが甘い声を漏らすたび、章人は強く抱きしめてくれたのだった。
もう、この人以外はダメかも。
あたしの心の中に入れる人なんて…、いない。

