ヒグマは牙を剥いて、花売り少女を食べようとします。

なのに逃げようとしない花売り少女。

「あれぇ?『お嬢さん、お逃げなさい』とか言わないのぉ?」

某童謡のように喋る熊など、この世には存在しません。

危うし花売り少女!

しかし、そんな少女を助けたのは。

「オルァアァアッ!熊畜生の分際で俺の縄張りで何してんだゴルァアァアッ!百回蹴っ飛ばして熊鍋にして食っちまうぞ!失せろやボケがぁっ!」

とても口の悪い狼でした。