「鷹雅君?」

一歩歩み寄る雪ん子。

「あぁぁあぅぅぁあうぁぁっ!」

うわ言のように声を上げながら、鷹雅は後ずさる。

背中の翼で飛んで逃げればいいような気がするが、膝が笑うのと同様に、翼が笑う事などあるのか。

とにかく震えて上手く翼で羽ばたけない。

「んんん?どうしたん鷹雅君?」

遊里も不思議そうに鷹雅の顔を見る。

「震えてるよ?脱水症状?頭のお皿が乾いた?」

「俺は河童かっっっ!」

「違うの?」

「違うわぁあぁあっ!」