中途半端に空中に舞い上がったまま、ジタバタと暴れる鷹雅と遊里。

とはいえ三階建ての校舎の屋上から飛び立った状態だ。

鴉天狗の鷹雅はともかく、只の人間の遊里は落ちると怪我では済まないかも知れない。

「冗談抜きで下りろ!お前本当に死ぬぞ!」

「だぁかぁら、ちょっと一周してくれれば下りるから」

全然危機感のない遊里。

本当にビビる事を知らない怖いもの知らず。

「駄目だって!」

何とか振り解こうとするものの。

「おわっ!」

「ありゃりゃ?」

空中でバランスを崩した二人は、そのまま失速して地面へと急降下!

「言わんこっちゃない!」

遊里に怪我をさせないように。

彼女を両腕と翼で覆うように庇いながら、鷹雅は地面に激突しつつも受身を取る!