天神学園高等部の奇怪な面々23

大体、このクラスには先程転校生のルーイが来て、やれ君とは運命だ末期癌が発症しただの、やれこの胸のトキメキは脳卒中だの、女子生徒を見て大騒ぎし、ツッコミを入れた鷹雅を華麗に7回も8回もスルーした直後なのだ。

何故胸がときめくのに脳卒中なのかは聞かないで下さい。

とにかく興奮冷めやらぬうちに再び襲い掛かってきた悪夢。

遊里は。

「『志(こころざし)』に『摩周湖』の『摩』、『遊ぶ里』と書いて『志摩 遊里』だよおっ!」

黒板土俵際いっぱいのデカイ字で、自分の名前を書く。

字が大きすぎてかえって見難い。