天神学園高等部の奇怪な面々23

躾のなっていない飼い犬を無理矢理引っ張るように。

こはくはようやく遊里のクラスに到着した。

他の教室では、もう一時間目が始まっている時間帯だ。

深い、それはそれは深い溜息をつくこはく。

「ここが遊里さんの『本当の』クラスです。遅れた事をちゃんとクラスの皆さんにお詫びして下さいね」

「うんっ、わかった!有り難うこはく先生!」

やたら元気よく返事する遊里。

こういう礼儀は出来ているのに、何故制御ができないのだろう。

こはくが見ている前で。

「遊里キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!」

馬鹿の一つ覚えで教室に突入する遊里。

(嗚呼…流産しそう…)

心労に、こはくは頭を抱えた。