~北海道~

志乃はとても興奮していた
バスの窓から見える白銀の世界はキラキラと光を放っていた
志乃は、まるで自分に羽が生えたような気分だった

「見て~!美和!すごいきれい」

バスの窓に顔を近づけ、興奮する志乃にあきれた様子の美和

「志~乃!志乃はもっと、すごい海外の美しい景色とか見てるでしょ!」

「・・・違うよ・・・全然こっちのがきれい」


「?」

美和は子供のように喜ぶ志乃を見て、思わず笑ってしまう

「楽しみだね!美和!」

「はいはい、それは良かった良かった」

二人は顔を見合わせ、笑いあった