志乃が部屋に戻ると、スノーボードウェアに着替えている美和。

「どうだった~ぱぱ?」

志乃は美和の格好に少し驚いたが、これから始まる未知の世界に胸が高まる

「美和ちゃん・・・どうしたの?その格好・・・」

「どうしたもこうしたもないよ!北海道に来て、しかもこんな季節なのに旅行でもするつもり?スノボー!」

そしてベットの上に用意されている、赤いウェアを志乃に差し出す美和

「はい!これ着て!美和のパパは絶対に許してくれないと思ってわざわざ借りてきたんだから!!」

「えっ?でも私・・・やったことないよ・・・」

「大丈夫!!今回の旅行は志乃にとって冒険だよ!思いで作るって約束したじゃん!」

志乃の背中を押す美和

「はい!はい!着替えて」

その時、志乃は廊下で拾った、ストラップを落とす

「何これ?」

「今廊下で拾ったんだけど・・・持ち主行っちゃって・・・」

青いシーサーのストラップをまじまじと見る美和

「ここ北海道だよ!なんで沖縄な訳??まあ・・・いいや!早く着替えて!」

「うっ・・・うん」

志乃はストラップをポケットにしまうと、急いで着替えた

このストラップは後でフロントに届けよう・・・
志乃はそう思った・・・