「関係大ありだよ!!悠生くんは偽者のあたしが好きなんだよ!あたしが悠生くん好みの女の子を演じてるから好きになってもらえたんだよ!ずっと片想いだと思ってたのに、好きになってもらえて…やっと付き合えたのに…今さら本当のあたしなんて出せないよ。」
「繭…」
「でもそれじゃ、繭が疲れちゃうんじゃ…」
「ううん。そんなことないよ。そりゃ初めはキツかったけど、ね。女の子な自分がこんなにも悠生くんを笑顔に出来て、いつの間にかそれが自然と出来てる自分が嬉しくて、本当に幸せで…。だってこのあたしがだよ!メールひとつで悩んじゃうんだよ?料理なんてしたことなかったのに悠生くんに喜んで貰いたくてクッキー焼いちゃったりしてたんだよ?もう、笑っちゃうよね!」
「確かにちょっと前の繭からは想像出来ないよね。」
「マジ女の子してるよね。」
「ラブパワー、ハンパないよね。」
「でしょ!でしょ!……なのに悠生くんってば…」
「「「ん?」」」
ん?
瞬間、さっきまでのしおらしい繭は何処へやら
、ロッカーの中にいたって分かるぐらい空気が変わった。
なんだ?一体、なんなんだ?
外の様子が知りたくてウズウズしてしまった俺は、カタンッとちりとりを蹴飛ばしてしまったのも気にすることなく扉に耳をくっつけた。
「繭…」
「でもそれじゃ、繭が疲れちゃうんじゃ…」
「ううん。そんなことないよ。そりゃ初めはキツかったけど、ね。女の子な自分がこんなにも悠生くんを笑顔に出来て、いつの間にかそれが自然と出来てる自分が嬉しくて、本当に幸せで…。だってこのあたしがだよ!メールひとつで悩んじゃうんだよ?料理なんてしたことなかったのに悠生くんに喜んで貰いたくてクッキー焼いちゃったりしてたんだよ?もう、笑っちゃうよね!」
「確かにちょっと前の繭からは想像出来ないよね。」
「マジ女の子してるよね。」
「ラブパワー、ハンパないよね。」
「でしょ!でしょ!……なのに悠生くんってば…」
「「「ん?」」」
ん?
瞬間、さっきまでのしおらしい繭は何処へやら
、ロッカーの中にいたって分かるぐらい空気が変わった。
なんだ?一体、なんなんだ?
外の様子が知りたくてウズウズしてしまった俺は、カタンッとちりとりを蹴飛ばしてしまったのも気にすることなく扉に耳をくっつけた。

