何が嘘で何が本当だったのか、これが現実なのか夢なのかさえも分からない。
こういうのを“狐につままれた”って言うんだろうな。
なんだか泣きそうになってしまった俺は、元気出せよ、と言わんばかりにポンッと肩を叩いてくる恭一を見ることなく、はぁ…と小さく息を吐いた。
俺、繭に騙されてたのかもしれない…。
本当は俺のことなんて好きじゃなくて、適当に合わせて…いや、遊ばれてたのかもしれない。
「またまたぁ!本当は嬉しいくせに!」
「嬉しく、ないもん…。今は。」
「へ?」
「だって…だってこんなあたし、悠生くんの好みの女の子じゃないもん。」
へ?
でも繭の一言により、俺の頭の中には大量のクエスチョンマーク。
「好み?」
「うん。だって悠生くん、ドジでちょっと天然で料理上手な子が好みだって、電車で言ってたもん。」
「繭…」
は?
瞬間、バッと顔を上げた俺は、マジかよ…と言わんばかりの恭一を見ながらブンブンと首を振った。
こういうのを“狐につままれた”って言うんだろうな。
なんだか泣きそうになってしまった俺は、元気出せよ、と言わんばかりにポンッと肩を叩いてくる恭一を見ることなく、はぁ…と小さく息を吐いた。
俺、繭に騙されてたのかもしれない…。
本当は俺のことなんて好きじゃなくて、適当に合わせて…いや、遊ばれてたのかもしれない。
「またまたぁ!本当は嬉しいくせに!」
「嬉しく、ないもん…。今は。」
「へ?」
「だって…だってこんなあたし、悠生くんの好みの女の子じゃないもん。」
へ?
でも繭の一言により、俺の頭の中には大量のクエスチョンマーク。
「好み?」
「うん。だって悠生くん、ドジでちょっと天然で料理上手な子が好みだって、電車で言ってたもん。」
「繭…」
は?
瞬間、バッと顔を上げた俺は、マジかよ…と言わんばかりの恭一を見ながらブンブンと首を振った。

