繭は…俺の知ってる繭は…ちっちゃくて、可愛くて、痴漢にあっても何もいえないような子、だったはず。



そんな、回し蹴りで不審者を撃退しちゃうような男らしい子じゃなかった、はず。



「でもほんとビックリだよねー。こんなにカッコいい繭に彼氏とか!」



「うんうん。見た目は小動物みたいでこんなに可愛いのに、ほんと、中身は男らしいもんね!」



「この前も1年生の子に告られてたし!」



「よっ!ミスターコン、準グランプリ!」



「やめてよー!」



でも、こっちのがリアル繭らしい。



ってことは、俺の知ってる繭は一体誰だったんだろう…。