「ってか、まだ捕まってないんでしょ?もう外に逃げてたりして!」



「いやいや、もしかしたら居るかもよ?ほら、どっかの教室の掃除ロッカーの中とか?」



「えー!マンガじゃあるまいし!」



「ほら、そこの掃除ロッカーの中とか…」



「「キャー!!」」



「んな馬鹿な。」



その冗談とも言えぬ会話に、瞬間、ドキッとしてしまったが、そんなことよりなにより、俺はキャッキャと騒ぐ女子達と違い、ひとりクールな繭の声色になんだか違和感を覚えた。