「繭。」



「あっ…」



「行こっか?」



「………ん。」



見た目に負けぬようスマートな動作で繭の手をとった俺は、ニッコリと満面の笑みを浮かべると、いつものように駅前のショッピングモールへと向かって歩き出した。



「繭。」



「ん?」



「大好き。」



「………ん。」



そして俯く繭の手をギュッと握り締めた俺は、今日の俺、マジヤベェ…と心の中でガッツポーズした。