キリと悪魔の千年回廊

『なんだ──その剣は……!?』

ドラゴンが目を見開き、
大きく跳び退いて、
剣の間合いからはるか外へとのがれ──


開いた口から、液体窒素の噴射と大量の鋭い氷柱を吐きかけた。



とっさに、

ラグナードは手にした炎の剣を、迫り来る魔法を斬りはらうように動かす。



剣から立ちのぼる紅蓮の炎は、

あたかも彼の意志に応じるかのごとく、

ドラゴンの氷の魔法を切り裂き、
散らし、
かき消して──



さらに
その一振りのみで、



刃渡りの長さを無視して、

切っ先の延長上にあったドラゴンの体を──

マグマの高温にも耐えた鋼鉄をしのぐ鎧の羽毛が、まるで紙であるかのように──



何の抵抗も感じさせず、焼き切った。