その言葉を聞いた樹は満足そうに頷いて樹は立ち上がった。


「案内してください」


今にも飛び出していきそうな樹達に置いていかれまいとあたしも立ち上がった。


「安藤は店にいてくれ」


「え?」


「頼むから、店にいてくれ……」


切実な訴えに、あたしは頷くことしかできない。


何も言えないまま、樹も、お姉さんも出ていってしまい、残されたあたしは店の前に“準備中”の札をかけて、店の扉を閉めた。











―――――――――お客様3